京王に居る、7022F。とはいっても、ありったけ過ぎてこの編成の追っかけをしている人は少ないでしょう。
ところが、この編成はある「重役」を担っているのです。
それは…
地下化のときには、試運転の最終便を飾った7022F。1987年12月に、7000系20番台の2本目として登場しました。
そんな7022F。ついちょっと前までは、この編成は確かにごく普通の車両でした。
「ついちょっと前まで」です。
そんな平凡な編成が、「重役」を担っている。いったいどういうことでしょう。
それは、「6000系の血を曳いている」ということ。でも、なぜ7022編成と6000系が「血統関係」になるのでしょうか。
2012年8月23日。6000系で最後の8両編成だった「6017編成」は、この日を以て除籍・廃車の手続きが完了しました。
その中の新宿方先頭車、6717号にはある装備がなされていました。塗油器とよばれる、レールに自動塗布ができる装置が装備されてた、というわけです。
しかし、6017編成が廃車になり、京王線上を走る塗油器付き車両は1本減り、上り方に塗油器を備える車両は、ゼロになってしまいました。
そこで行われたのが、廃車発生品となった塗油器の移設作業。その対象に選ばれたのが、たまたま施工日直近の運用がなかった7022Fでした。
実は、現行の車両で6000系からの機器転用が行われた編成は、ドアスイッチの流用以外だと、この6017F→7022Fだけ。そんなこの動きは、次世代へのバトンタッチという面では、見逃せません。すなわち、この転用である意味、「7022Fは6017Fの血を引いた」ことになります。
そんな7022F。今日も夕方の橋本急行で一所懸命に働いていました。6000系の好きだった僕にとっては、何だか嬉しくなってしまう光景です。
6000系が好きな皆さん、この7022Fを「追っかけ対象」にしてみてはいかがでしょうか。
※ちなみに、現在、塗油器は京王線系統ではクハ7778、クハ7851、クハ8857、クハ8858、クハ8777、クハ8779、クハ8781と、移設の影響でクハ7722。井の頭線系統ではクハ1702、クハ1703、クハ1710についています。
#2012.9.17 08:22 一部修正
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